ウィングナット・ウィングス社製品の紹介

ウィングナット・ウィングス社は、第一次大戦機を精密な 1/32 スケールでリリースしている、 ニュージーランドのプラスチックモデルメーカーです。
一般的なモデラーには、ややマイナーと思われる第一次大戦機ですが、 詳細なリサーチ、精密な成形、フルカラーの組立て解説書、カルトグラフ社製シルクスクリーンデカール、 美麗なパッケージ等、業界に大きな衝撃を与えました。 すばらしい成型でパーツの合いもよく、見やすい説明書にそって組み立てれば、 第一次大戦機が初めてのモデラーでも問題なく完成できるでしょう。

航空機モデラーならば(そうで無い方も)、ぜひ、黎明期の飛行機をウィングナット・ウィングス社のハイクオリティモデルで味わってみてください。

おすすめ製品

フォッカーD.VII は、第一次大戦の中でも最高の戦闘機と呼ばれる評価が高い機種です。 エース搭乗機も多く、バリエーションも豊富です。 キットでは、主翼間の張線がなく、翼や胴体のパターンもデカールで再現されており、 慣れてないモデラーにもおすすめできるタイプです。 ウィングナット・ウィングス からは、フォッカー製、アルバトロス製、東ドイツアルバトロス製、それにF型のラインナップがあり、 エース機を含めて多彩なマーキングから選ぶことが出来ます。

機首のプロペラスピナーから、まるい流線型が特徴のアルバトロス D.Vです。 アルバトロスのほか、ファルツ、ローランドなどでもこのような形状の機体があります。 箱絵のマーキングは機体全体に塗装されていますが、第一次大戦ならではの木目の表現にチャレンジするのもお勧めです。

ウィングナット・ウィングスでは、英国ソッピースの機体がラインナップされています。 こちらの「パップ」は、四角いボディにロータリーエンジンを積んだ複葉機で、 第一次大戦機の典型的なデザインの機体といえます。 特に、このキットには、日本で使われた日の丸マーキングも入っており、 まず一機作ってみたいモデラーにはおすすめです。

年表で見る飛行機

・2013年5月現在、ウィングナット・ウィングス社の飛行機はドイツ機とイギリス機のみです。今後、初のフランス機「サルムソン 2-A2」が企画中です。
年月ドイツ機イギリス機
1915年
初期の戦闘機では、前方の機関銃がプロペラを打ち砕いてしまうという欠点がありました。 「フォッカーE」シリーズは、プロペラが前にある瞬間は機銃を発射しない同調装置を取り付けた戦闘機で、 圧倒的な優位性をもち、約半年間「フォッカーの懲罰」 (Fokker Scourge) と呼ばれる時期がありました。 イギリス軍では、プロペラを機体の中央に置いた「FE.2b」「DH.2」などが登場し、 これらはフォッカーより操縦性に勝り、「フォッカーの懲罰」は終わりを告げました。
1916年
ゴータ G.IV などの大型爆撃機の登場で、前線だけでなく一般の都市まで被害が広がりました。 ドイツ機では「アルバトロス D.III」が登場し、イギリス機は1ヶ月で245機を失い「血の4月」と呼ばれました。 有名な「フォッカー Dr.I」 「ソッピース キャメル」も この頃の機体です。
1917年
アルバトロス D.V や、ファルツ D.III などでは、ソッピース・キャメルやSE.5aには対抗できず、 ドイツ軍の劣勢が続きました。
1918年
最良の戦闘機と呼ばれる「フォッカー D.VII」の登場で、航空機ではドイツ軍が優位となりました。 しかし、1918年11月にドイツが降伏し、すべてのフォッカー D.VIIが連合軍に引き渡されました。

第一次大戦機 豆知識

なぜ複葉機が主流なの?
速度とパワーが少ない初期の飛行機では、浮力を得るために大面積の翼が必要だったため、 構造的に可能な翼を組み合わせた複葉機が主流となっていました。 旋回などの運動性は良いのですが、空気抵抗があるためスピードが出せず、 エンジン性能が良くなるにつれて、第二次大戦までには単葉機が主流となりました。
張線について
模型製作で面倒な張線ですが、実物では単純に結ばれているわけではなく、 「ターンバックル」と呼ばれる部分が存在します。 また、イギリス機では張線は単純なロープでなく、 空気抵抗を減らした薄い板状のものも使われています。 1/32スケールでそれらを再現するのはなかなか難しいのですが、 糸を丁寧に張るだけでも見栄えがするモデルになります。
ローゼンジパターン
1916年の終わりごろから、ドイツでは細かい色を並べることで錯覚効果があるとして 「ローゼンジパターン」が登場しました。 このローゼンジパターンは翼に張る布にはじめから印刷されており、 各機での塗装の手間が必要なく塗料の重さを減らす効果もありました。 模型で塗り分けるとしたら大変ですが、ウィングナット・ウィングスのキットでは、 必要な部分はほとんどデカールが用意されています。
ロータリーエンジン
第一次大戦で使われている星型空冷エンジンでは、シリンダー部分がプロペラと一緒に回転します! 冷却部品を減らすことで軽いエンジンが実現できました。 エンジンオイルが飛び散るなどの問題もあり、ロータリーエンジンの上半分(または全体)に カバーが取り付けられています。 その後、高回転のエンジンの登場や冷却装置の改良がすすむと、 ロータリーエンジンのメリットは少なくなり、シリンダー固定のエンジンに取って代わられました。