動力砲座の開発に於いて先進していた英軍で、それを戦闘機に搭載するアイディアは当然のように出ました。WW I より複座戦闘機は英空軍のお家芸だったのです。それを具現化したのがディファイアントでしたが結果は良く無いものでした。スピット、ハリケーンと同じロールスロイスエンジン採用といえども、複座機で動力砲座を積んだのでは重く鈍重な機体にしかならなかった、つまり単座戦闘機に勝てない戦闘機を造ってしまったのでした。おまけに前方固定機銃がない、砲座は常に見越し射撃を要求され命中精度は悪い、パイロットは砲座の射角を考えて操縦しなければならない、とまあツッコミどころ満載の欠陥戦闘機でした。
しかし、そのような物語を背負いながらも美しく飛ぶイラストのデイファイアントには人の心を掴む魅力を強く感じます。