絶版

モデル・グラフィックス 2013年5月号

by 大日本絵画

¥817 (税込)

商品解説

一般書籍


【巻頭特集】「GP500レーサー」熱狂時代、再来!
198X モーターサイクルヒーロー列伝[番外編]
駆け抜けた「あの夏」の想い出が総天然色で蘇る2013年
ロードレース世界選手権を彩った「最強モンスターマシン」たち

 '81年6月、前年にロードレース世界選手権(以下WGP)の最高峰カテゴリー500ccクラスでチャンピオンを獲得した"キング"ケニー・ロバーツのヤマハYZR500(0W48)にて、タミヤの1/12オートバイシリーズは颯爽とスタートを切った。その後、「一般人には手が届かぬ夢のレーサーマシンと人気の市販バイク」という組み合わせによりラインナップを急速に充実させていくのだが、500cc GPレーサーの製品化に関しては、'87年3月発売のホンダNSR500('86年型)を最後に、じつに11年もの空白期間に突入していくことになる。俗に言うところの「WGP 500cc GPレーサーモデル冬の時代」だ。しかも残念なことに、WGP 500ccクラスはこのとき史上最高とも言える盛り上がりを見せていた。エディ・ローソン(ヤマハ)とワイン・ガードナー(ホンダ)がしのぎを削り、新鋭ケビン・シュワンツ(スズキ)とウェイン・レイニー(ヤマハ)が急速に台頭。この4名が極めて高度な駆け引きを演じ合い、テレビ大阪の千年屋俊幸アナによる絶叫中継('89年~)も加わって、「4強時代」の濃密さに多くの人々が熱狂したのである。
 とにもかくにも、そうした時代にWGPへ陶酔していたモデラーならば誰もが、500cc GPレーサーが一切プラスチックモデル化されぬ状況へ怒りにも似た感情を抱いていたはずだ。とくに、熱狂的なファンが多かったシュワンツのスズキRGV-Γの製品化を望む声は大きく、レイニー&ヤマハ派の筆者でさえ、敵役として完璧だったRGV-Γの製品化を望むひとりであった。そんな逆恨み(?)の日々からじつに24年あまり??先日、フジミが1/12 スズキRGV-Γ(XR74/'88年後期型)の発売をアナウンスした際には、正直、それほど驚きはしなかった。これまでの流れを鑑みれば、「時間の問題でそういうことになるだろう」と考えていたためだ。が、その直後に、まるでタイミングを合わせたかのように、ハセガワが1/12 ヤマハYZR500(0W98/'88年型)の製品化を発表したときには心底驚かされた。開発担当者曰く、「バイクブーム全盛期に活躍した500cc GPレーサーの製品化はシリーズの立ち上げ時から考えていた」、フジミのRGV-Γと同一の'88年型での製品化は「まったくの偶然。ライバルマシンが製品化される旨は歓迎したい」とのことである。
 これは、F1に続き、いよいよ500cc GPレーサーにおいても「ヒストリック系マシンの製品化もごく自然という時代が到来した」と考えるべきだろう。プラスチックモデル購買層のボリュームゾーンが30代後半~40代へと高齢化したがゆえの現象であり、両手を挙げ素直によろこべない側面もあるが、かの「冬の時代」の鬱憤はようやく晴らすことができそうだ。

(大日本絵画 ウェブサイトより)


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